2012年6月25日月曜日

IRONMAN 70.3 JAPAN 完走できました報告

6月25日(月)

トライアスロンを始めて、これだけ練習できずに臨むレースは今回が初。
ある意味、人生最大のチャレンジだったかもしれない。
自転車は、十分とは言えないなりにそれなりに乗っていたが、スイムは10日前から、ランに至っては、1週間前に15Km走をたった1回きり。
それで、ゴールまでたどりつけるなんて、普通は考えられない。
ただ一つ、残っている物は経験だけだった。

4時50分に目覚ましをかけていたが、2時半にスッキリと目が覚める。
起きるか、二度寝か、しばらく迷ったが二度寝する。

4時50分、目覚ましの不愉快な音で起床する。
レースの日の朝の定番の目覚め方。

朝食、歯磨き、トイレ、水・補給食の準備、持ち物の点検をして6時にホテルを出発。

自転車の空気圧点検、水・補給食の積込み。
緊張の時間。
昨年は、エアポンプを外国人に借パクされそうになった。
悪気はなくても、みんな緊張しているから要注意。


自転車の準備が終われば、2Km近く離れたスタート地点に徒歩で移動する。
今年はスイムがワンウェイコースという設定だ。

移動の途中、ゴール地点を通過する。


今年はここにたどり着けるか、たどりつきたい、トライアスロンを始めて約20年。
これほど神妙な面持ちでスタート前にゴールを見たのは初めてかもしれない。

ウエットスーツ、実はこれ、昨日急遽購入したもの。
10年以上前に作ったスーツを持っていたが、劣化が激しく、ゴム本来の収縮がすでにダメになっていた。
そもそも、最近はウエットスーツを着用するレースにもほとんど出てなかったし。
これを着ようかどうしようか、迷っていたところ、レース前日にエキスポでサイズが合うものを見つけ購入。
こんな冒険も今回初。

そのウエットスーツを着込み、スタート前最後の補給。
ワンセコンドCCDで165Kcal。
そして入水チェック。


不安と緊張の時間。

そしてスタート。


今回は人生で2度目、最後尾からスタートした。
速さを競う、そんなこと、今回のレースでわが輩には関係のないこと。
大事に走って必ずゴールする。
目標はそれだけだった。

スイムは激しいバトルもなく、マイペースでそこそこのタイムで気持ちよく泳ぎきる。
練習不足でも、オープンウォーターはやっぱり気持ちいい。

海からあがってトランジット。
ウエットスーツを脱ぐトランジットは久しぶり。
そこで、なんとなく緊張していたのか、脱ぐのに時間がかかる。
ワサワサと脱いで、サイクリストに変身。
トランジッションバッグを預け、走って自転車の手前まで行ったとき、フッと気づく。
サングラスがない・・・(*_*;

ハードコンタクトを使用している目には、アイウェアーは必須。
致命的だ。

そこで、来た道を海岸まで逆走。
そして、ボランティアの方に事情を説明して、彼女と一緒に山積みになっているトランジッションバッグの上から順番に掘り起こして、わが輩のバッグを見つけ出した。
ありがとう!
そのバッグからサングラスを出して、さあ、再出発。
手元の時計で10分少々のロス。
今回のレースでたよりになるのは「経験」と言いながら、しょっぱなから躓いてしまった。
経験が全く活かされていない。
お恥ずかしいかぎりで・・・。

バイクコースは昨年同様、常滑市内を隅から隅へとぐるぐる折り返すテクニカルコース。
漁港、市街地、丘陵地帯、常滑の風土を体感できるコースだ。
中には細く曲がりくねった道や荒れた路面もあり、砂浜や畑から飛んできた砂で路面が覆われている個所も多数ある。

このコースには賛否両論があるようだが、わが輩は結構好きなコース。
まさに常滑の街を体感しているような感じ。
そもそもトライアスロンは、大自然のあらゆる地形、気象状況に対して自分一人の力で挑むスポーツのはず。
常滑でやるなら常滑の街を体感できるこのバイクコース、最高だと思う。

その緊張の連続、テクニカルコーナーの合間に、ひたすら補給を取った。
今回は早く走ることが目標ではない。
ゴールまで辿り着くために食べる。
練習をしていないランに備えて、せめてガス欠にだけはならない状態にしておこう、できることはそれしかないと思い、スタート直後にパワージェル1個、30Km毎にパワープラスト1袋の計3袋、そして、バイク終了間際にパワージェル1個、合計840Kcalを予定どおり完食。

ここまで、1,000Kcal以上の補給をして、気持ちよくランへトランジットした。
ここで、奥方と合う。
今年は電車に乗って、スタート・ゴールから離れた常滑体育館まで来てくれた。
感謝、感謝。

調子よく走りだすが、1Kmを過ぎたあたりから、早くも左ふくらはぎが痛み出す。
3Kmあたりで左ひざが・・・
6Km地点手前では右ふくらはぎに痛みが。
故障のデパート、全開状態である。

しかし、脚の痛みを忘れるほどの市民からの暖かい応援に支えられ、脚は止まらない、というか止められない、この声援の中では・・・。
本当にありがたい声援だった。
できる限りみんなに手を振り、「ありがとう!」とお礼を言いながら走った。

6Kmあたりのエイドステーションからは塩タブレットを頻繁に取るようにした。
経験上、こうすることで少しでも筋肉の痙攣を抑えようと考えて・・・。

12Km~13Km地点。
ちょうど集中力が切れそうになった頃、沿道に突然奥方が現れる。
写真をパチリ。
ありがたや、ありがたや。

その先も淡々と脚を運び、ふくらはぎ、膝の痛みはそれ以上悪化することなく、ごまかしごまかし、なんとか16Km。
ここで時計を見る。
予想以上に走れてる。
あと5Km。
この先歩かなければ2時間は切れる。

今回一番がんばったのは最後の5Kmだった。
ゴールに向けてペースを上げていく。
ゴール数百メートル手前、奥方と遭遇。
今年も奥方の読みが甘かったようで、わが輩のランが勝り、ゴール写真を準備する前にわが輩がゴールしてしまった。
今年もうれしい誤算。


応援していただいた常滑市のみなさん、市民ボランティアのみなさん、ありがとうございました。


ゴール後のパーティー、


年々食べ物もアルコールも量的にグレードアップしている。
満腹!

パーティーの後は、展望デッキで酔い覚まし。


市民の応援、ロケーション、この大会はなんだか居心地がいい大会だ。
また来年もエントリーするだろな・・・自分自身を少しグレードアップさせて。



満足な練習ができずにレースに臨む。
これは決していいことではない。
もし事故を起こせば自分だけではなく、大会関係者、他の参加選手にも迷惑をかけてしまうことになる。
結果として、今回は昔の貯金でなんとか走れた。
しかし、ふくらはぎ、膝を見てもわかるように、貯金も底をつきかけている。
次回はこんなわけにはいかないと思う。

しかし、次につなげるゴールはできた。
次こそは、結果はどうあれ、完全復活と言えるレースにしたい。

仕事のやりくり、練習のこと、悩みごとがいっぱいだ。
明日から苦悩の毎日が始まる。
またそれが楽しみなのだが。



4 件のコメント:

ふ さんのコメント...

完走おめでとうございます!!
どうなるか・・とはらはらして見ていたので、今回のを読んで、私も嬉しかったです!

体調に気を付けて、今後もがんばってくださいませ~(^^)

どおじょ さんのコメント...

ごぶさたしております、どおじょでございます。無事の完走、本当におめでとうございます!
近いうちにぜひ祝杯を!
自分のことではないのにとてもうれしく感じました。引き続きブログ読ませていただきます!わんわん

ねこ蔵 さんのコメント...

ふさん、応援ありがとうございました。今回のゴールは、いつもと違った意味で格別なものでした。
しかし、時間が経つと、もっと早く走れたはず・・・とか考えてしまいます。
今日も残業で深夜帰宅でした。昨日までの元気は何処に・・・という感じでしたが、ふさんのコメント見て、また元気が湧いてきました。
仕事に負けず、走り続けます。

ねこ蔵 さんのコメント...

どおじょさん、ありがとう。
どおじょさんも忙しくて大変そうですね。お互い魂だけは売ってしまわないように、本来の自分を見失わないよう、楽しく生きましょうね。
祝杯、沖縄料理のいい店見つけたので、そこに行きませんか!